大学は4年で卒業しない!過熱した韓国の就職活動の実態
韓国の就職活動は日本と違い、新卒一括採用がないため採用スケジュールはまちまちだ。企業側は採用要件として即戦力を重視するため、学生は在学中にインターンシップや留学等、積極的に取り組み、実に54.3%の学生が休学経験があるとしている。(2019年調査)
韓国の市場調査会社であるTrend Monitorが全国の19歳から59歳の成人男女1,000人を対象に「移住の意向」に関するアンケート調査を実施した。
「漠然だけど移住に関して考えたことがある」 | 69.0% |
「具体的に移住を考えたことがある」 | 7.4% |
移住について考えた理由(複数回答可)は
「韓国社会の過熱した競争構造のため」 | 84.2% |
「子供により良い教育環境を作ってあげたいから」 | 82.0% |
韓国で過熱した競争環境の1つに、就職の内定競争がある。本記事では、日本への留学が多い韓国人の就職活動を追跡することで日本との共通点や相違点を浮き彫りにした。
1.韓国の就職活動の4つの特徴
韓国の就職環境システム・日韓の相違点
① 即戦力重視の採用要件
日本の場合は、スキルがなくても学生のポテンシャルを見て採用する新卒採用の制度がある。一方、韓国には新卒採用、年功序列、終身雇用がない上、成果による年棒制を基準にしており、即戦力となる人材を求めることが多い。
大学(院)を卒業したばかりの就業経験の無い者にとっては厳しい採用基準である。そのため、大学一年生から競争力を身につけるために資格を取得したり、インターンをするなど、就職に向けて様々な準備をしている。
② 大学1年から始まる就職活動
①で述べたように内定競争が激しいため、大学1年生から競争力をつけるために様々な準備を始める。韓国では、日本で言う「就職活動」を「就職準備(就業準備)」と呼び、GPA対策やTOEICの対策、海外経験など、日本の「就職活動」のイメージより幅広く使われ、長期的な取り組みとして浸透している。
③ 徹底的な「スペック」文化
*スペックの定義:「スペック(스펙、specification、spec)」とはその人の能力や経歴、保有している資格のこと。就職するにあたっての重要な要素とされており、履歴書の経歴以外にもTOEICの点数などの語学力や海外経験、ボランティア経験などを記入し、それが採否に大きく影響するといわれている。韓国の学生たちはこのスペックを上げるために必死に勉強したり、海外経験を積んだりする。(出典:Kpedia)
- 学歴(複数専攻又は、編入を目指す人も多数)
- 成績(GPA)
- 英語力(TOEIC L&R、TOEIC speaking)
- 資格や技術(第二外国語、機能資格、コンピュータースキルなど)
- インターンシップなどの経歴
- 海外経験(留学・海外インターンやワーキングホリデーなどの在住経験、旅行など)
- 対外活動(コンテスト・企業や政府公募展での受賞経歴、ボランティア活動、サークルなど)
- 外見(見た目を磨いていくことも大切なスペックの一つとされている)など
多く学生にとってスペックを上げるための経済的な負担が大きいという声もある。例えば、資格試験の受験料や教材費、塾やネット講座の受講料などがある。実際、就職活動にどのぐらいお金をかけているのだろうか。
韓国の四大銀行の一つであるShinhan Bank(新韓銀行)が2018年3月に発表した報告書によると、就職試験や就職活動に使う1ヶ月の平均費用は29万won(約3万円)であり、年単位に計算すると年384万won(約38.4万円)になる。就職まで平均13ヶ月かかり、発生する費用は59%がアルバイトと58%が家族の支援でまかなわれていると答えた。(複数回答)
表1 韓国就活生の準備費用
また、大統領直属の青年委員会*が発表した世論調査によると就活生が求職の際に最も負担を感じる費用は語学・コンピュータースキル・資格のために通う私設学校(塾)の受講料だと答えた。
(*大統領直属の青年委員会は2017年6月30日から中止している。調査は2015年就職活動(就職準備)をしている792人を対象に行った世論調査である。)
④ 大学休学は当たり前
韓国では男性の入隊が義務付けられている。20歳から22歳の約2年に渡り入隊し、大学の休学制度を利用して入るのが一般的である。そのため、大学の休学は自然な文化として定着しており、女性においてもスペックを準備する時間として休学をする学生が多い。
下記の表2は政府機関の統計庁から出したレポートの一部である。
表2
2019年の大卒者に休学した経験に関して調査した結果、4年制大学の卒業者176万3千人のうち54.3%が休学をした経験があり、男性85.3%(61万6千人)、女性は33%(34万7千人)が休学経験があると答えた。休学の理由と期間を見てみよう。
表3
上記の表3により2019年5月の時点で男性の場合は95.3%が兵役義務を果たすために休学をしていることが確認できる。兵役義務による休学の他、約30%の男子学生がさらに休学をする。その中で、就職や資格試験の準備のため11.5%で最も多い理由であった。
女性の場合は6割近くが「就職や資格試験の準備」のために休学をし、「語学留学やインターンなどの現場経験を積むため」という理由が2番目(33.4%)に多かった。男女全体から見ても、兵役義務を除き「就職や資格試験の準備」(25.6%)や「語学留学やインターンなどの現場経験」(13.7%)が休学理由として多く、休学は就職活動(就職準備)と大きく関係していることが分かる。
実際に卒業までどのぐらいの時間が掛かるのか次の表4から確認できる。
表4
4年制大学の場合は、男子学生は6年1ヶ月、女子学生は4年5ヶ月かかる。つまり4年制の大学で4年の間に卒業する人は少ないことが分かり、兵役の理由を除くと「就職競争」に向け就職や資格試験の準備が大学生にとっていかに大事なのか理解できるだろう。
(参考)図1就職競争が激しくなる韓国の就職環境の悪循環サイクル
2.韓国企業の採用枠
新卒も転職も区別しない定期採用
韓国と日本の採用基準や求める人物像は異なるかもしれないが、一般企業の採用の流れやその方式は似ている。韓国で普及している企業の採用の仕方を区分してみると、定期採用(공채(ゴンチェ)・정시채용(ジョンシチェヨン))と随時採用(수시채용(スシチェヨン))、常時採用(상시채용(サンシチェヨン) )がある。
定期採用 | 随時採用(中途採用) | 常時採用 | |
特徴 | 年間採用規模が確定 | 年間採用規模が不確実 | 年間採用規模が不確実 |
企業の規模 | 大手企業・中堅企業 | 中堅企業・中小企業 (大企業) | 中堅企業・中小企業 (大企業) |
採用時期 | 年2回(3月と9月) | 自由(必要に応じて) | 常に |
プロセス | 書類提出→筆記試験→面接 | 書類提出 → 面接 (筆記試験は企業によって) | 書類提出 → 面接 (筆記試験は企業によって) |
定期採用は主に大手企業や中堅企業で行われ、日本の新卒採用と似たようなものである。しかし、韓国の定期採用では新卒者を対象に限定しておらず、転職者を含めた「新入社員」の採用が一般的な目的である。また採用時期は日本と異なり、年2回、上半期と下半期に分け3月と9月辺りに行われる点である。
随時採用(中途採用)は主に中堅企業や中小企業が人手が必要になった場合に行われる。また、常時採用は欲しい人材が入ってくるまで一定期間常に募集する方式である。採用方法は書類審査と筆記試験、面接があり、企業それぞれ試験や面接のやり方は異なる。最近は「ブラインド採用」という採用手法が増えている。「ブラインド採用」とは、採用の過程で偏見や差別につながりかねない出身地、家族関係、学歴、外見(写真)などの項目を排除し、志願者の実力と職務能力を評価し採用するやり方である。
採用までの流れは既存の方法と同様で、エントリー・筆記試験・面接を行うが、募集前に企業の望む人材像や必要な職務能力の基準、評価要素を明確に決定し、評価要素や基準となる具体的な内容を志願者に事前に案内する。書類選考では偏見を生む可能性のある写真を含め、関連事項を削除し、職務と関連した教育や資格の経験、経歴を中心に選考する。面接でも公平な評価ができるように事前に面接官の教育を行い、体系化して進めている。
出所:https://www.ncs.go.kr/blind/bl01/RH-102-001-01.scdo
大企業は定期採用が多いが、最近は定期採用が縮小し、随時採用や常時採用に変わっている動きが生まれている。求職者としては常に採用日程を確認しなければならない点や、採用の規模が縮小する恐れと職務経歴書中心の採用によって内定率が更に低下するのではないかという不安の声も多い。しかし、企業側から見ると随時採用は各部署が直接に募集をすることになるため、よりニーズに合った人材が採用でき、採用基準も具体的で明確に公示できるため求職者にとって不要なスペックや就職活動に時間をかける必要がなくなるという見解もある。更に、人手が足りない時に即座に対応できるというメリットも考えられる。
出所:http://www.donga.com/news/article/all/20190412/95030508/1
3. スタートラインが異なる韓国の就職活動
日本と韓国の就職活動を比較してみたいと思う。日本の場合は一般的に下記のような流れで就職活動を進める。
日本の就職活動の流れ
図2
日本ではインターンシップの参加、自己分析、仕事研究、エントリー、企業説明会、ES(エントリーシート・筆記試験・面接が主な就職活動であり、1年から1年半程度の就職活動をする。
スペックを重視する韓国の場合は人それぞれ準備するものが異なるため、就職活動のスケジュールを具体的にパターンが難しい。一体スペックにはどのようなものがあるのか。
韓国の就職活動の流れ
図3
韓国の大学生が内定のために最も取り組んでいる事は?
韓国最大級の就職サイト「JOBKOREA」が2020年度卒業生584人を対象に就職準備の現状と平均スペックに関してアンケート調査を実施した。
「就職を成功させるために一番取り組んだものは何か」という複数回答可能の質問には、「専攻分野の資格取得」が54.3%で最も多くかった。続いて45.0%が「エントリシートの作成」と回答。それは、最近のブラインド採用やAI採用の増加に伴い、エントリシートの重要性が以前よりも高まっているからだと考えられる。その他、「選考分野の専門知識(39.9%)」、「志願する企業の分析(31.0%)」、「面接の準備(25.0%)」、「多様な社会経験(23.8%)」の順で回答者が多かった。
https://m.jobkorea.co.kr/GoodJob/Tip/View?News_No=16433&schCtgr=120001
表6(2020年)
実際にどのようなスペックが採用に繋がっているのか。次の表7は上位1,000社に新入社員として合格した1,256人のスペックを表している。
表7(2019年)
4.韓国人の就職ニーズ(職務、業種、企業)
人気の職業
下記は就職試験の準備をしている29歳未満の若者71万4千人を政府機関の統計庁からの調査したものである。一般職公務員、一般企業、技術(機能)分野やその他、マスコミ・公営企業、専門職や国家試験、教員資格認定試験の順で就職試験を準備している人が多いということが分かる。韓国は安定的な職場を好む人が多いため、毎年公務員の準備をする人が多い。
表8
人気の業界
表9
新入社員応募の就職活動をしている就活生のうち、専攻別に希望している業種や職種をJOBKOREAが調査した。
専攻の全体から最も人気があったのはIT・インターネット業界(23.8%)であった。
- 商学・経済・経営学を専攻している人の約35%は「金融業界」
- 理学・工学・自然科学系の約33%は「IT・インターネット業界」
- 人文系や社会科学系からは「文化や芸術業界」が人気で
- 文化・芸術学系は映画、コスメ、ファッション、音楽業界
- 芸術・娯楽・体育系を専攻している就活生は「食・飲料/外食業界」
- 職種としてはマーケティングの分野が最も人気がある。
https://www.veritas-a.com/news/articleView.html?idxno=312971
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | |
商・経 | 金融 (35.1%) | IT・インターネット(27.0%) | 流通・物流 (25.2%) | 文化・芸術(18.0%) |
理・工・自然 | IT・インターネット(32.9%) | 電気・電子 (19.9%) | バイオ・製薬 (16.1%) | 食・飲料/外食(13.4%) |
人文 | 文化・芸術(26.3%) | 教育 (24.9%) | 食・飲料/外食(24.6%) | IT・インターネット(21.0%) |
社会科学 | 文化・芸術(32.8%) | 社会福祉(27.9%) | 食・飲料/外食(25.4%) | ー |
芸術・娯楽・体育 | 食・飲料/外食(29.4%) | ー | ー | ー |
1位 | 2位 | |
商・経 | 人事総務(41.4%) 財務会計(41.4%) | マーケティング(31.5%) |
理・工・自然 | 研究開発(39.7%) | 生産・技術・現場職 (37%) |
人文 | マーケティング(32.0%) | ー |
社会科学 | マーケティング(36.0%) | ー |
芸術・娯楽・体育 | デザイン(39.9%) | ー |
大企業志向が根強い韓国人学生
ブランドネーム、高い賃金、安定性は韓国人の求職者が就職先を選ぶ際に重要な要素とされている。そのため、中小企業よりは大手企業を好む人が多く、安定的な公営企業に入ることを希望する人が多い。
表12
表12は韓国経済研究院が全国の4年制大学の在学生や卒業生3,477人を対象に実施した「2019年大学生就職認識度調査」である。
最近は求職者と企業の間に「ワークライフバランス」を重視している人が増えているが、賃金で見ると大企業と中小企業では賃金の開きが大きいことから給与は大事な要素の1つである。
韓国経済研究院の調査によると、韓国の大学生は年3,487won(約348.7万円)程度の年棒を希望していることが分かった。次のJOBKOREAが出した「企業別大卒の新入社員の平均年棒」(表13)からも確認できる。
平均年棒(*10won=1円に想定) | |
大企業 | 4,118万won(約411万円) |
中小企業 | 2,840万won(約284万円) |
公営企業・公共企業 | 3,681万won(約368万円) |
大企業と中小企業は約1,278万won(約128万円)の年棒差が見られ、公営企業や公共機関はその間である。
大学生が希望する企業No.1はNAVER
表14と15は、就職サイトJOBKOREAと最大アルバイトサイトAlbamonが発表した国内4年制の男女大学生1,244人に時価総額上位100社のうち最も就職したい企業について調査したものである。
表14(2019年の上半期)
表15(2019年の下半期)
2019年の上半期にはLINEの親会社である「NAVER」が第1位にランクインした。NAVERは1999年に設立された韓国の代表的なインターネット会社である。最近は広告や検索サービス以外にもショッピングやオンライン漫画、ライブ番組など幅広く様々なサービスを提供している。
第2位はGalaxyスマートフォンや家電などで価値を上げているSAMSUNG電子である。第3位のKAKAOは韓国の最大メッセンジャーサービス「KakaoTalk」の親会社で、M&Aやゲームサービス、電子マネーなどで事業を広げており、身近なブランドとして若者に人気である。
下半期にはSAMSUNG電子が第1位を獲得し、その次には航空会社KOREANAIRとCJ第一製菓が各2位と3位にランクインした。CJ第一製菓は韓国第一の総合食品製造会社である。親会社CJグループはSAMSUNG系列の企業であり、韓国の有名な財閥企業の一つである。
5.韓国の就職サイト(求人プラットフォーム)
韓国で最も人気のある求人プラットフォームは「SaramIn」と「JOBKOREA」である。また、政府機関の雇用労働部と韓国雇用情報院が運営しているサイト「Worknet」は幅広い年齢向けの求職情報を掲載し、進路に関する情報の提供やサポートをしている利用者の多いサイトである。例えば、進路相談、心理検査、職業適性検査、専攻別進路ガイドブックや、職業の将来の展望などの情報をこのサイトから得られる。さらに、企業別面接のレビューや社員のコメントを見ることができる「Jobplanet」やエントリシートの作成や内定のコツが載っている「Jasoseol.com」というサイトも人気である。
これら以外にも「인쿠르트(Incruit)」や「커리어넷(キャリアネット)」、「벼룩시장(ビョウルックシシャン)」という就職サイトがよく知られている。このような求人サイトはそれぞれアプリを公開しており、韓国では求人プラットフォームの市場の競争が激しい。
下記の図4は韓国の最大検索エンジン「NAVER」から2020年の3月に検索された数である。*Worknetは図4には載っていないが、「Saramin」と「JOBKOREA」ほど利用者の多い求人サイトである。
図4
- 사람인(Saramin; http://www.saramin.co.kr/)
- 잡코리아(JOBKOREA; https://www.jobkorea.co.kr/)
- 워크넷 (Worknet; http://www.work.go.kr/)
- 잡플래닛 (Jobplanet; https://www.jobplanet.co.kr/)
- 자소설닷컴(Jasoseol dot com; https://jasoseol.com/)
これらのサイトは日本のマイナビやリクナビのように採用情報を配信し、エントリーすることができる。韓国の就職サイトの特徴は採用に関する情報だけではなく、企業の採用履歴や職務別特徴などの具体的な分析情報や各企業の合格者の詳細な分析、内定戦略、自己スペックと比較できるシステム、企業取材、韓国における就職統計データ情報や調査レポートなどを提供している。JOBKOREAを例に特徴的な機能について触れていきたい。
「JOBKOREA」
メインカテゴリー(赤の部分)
- 採用情報(地域別、職務別、産業別、企業別など)
- 定期採用/ 新入社員採用(上位1000社、カレンダー、企業の定期採用戦略、職務インタビュー/会社取材、採用説明会、合格スペック、合格エントリシート、就職特講、筆記試験・面接レビューなど)
- ヘッドハンティング(ヘッドハンティング採用情報、ヘッドハンター探し、ヘッドハンティング採用相談など)
- 年棒(年棒統計、企業検索、年棒ニュース、自己年棒管理など)
- ニュース・資料(就職ニュース、資料室など)
- 就職成功ツール(エントリシート作成、清書チェック、文字数チェック、GPA変換、語学点数変換など)
- 先輩に質問
- 人材探し
カレンダー機能
全ての企業の採用日程をまとめた機能であり、探したい条件(採用進行状態、地域、職務、学歴、勤務形態、企業形態)を入れ、簡単で見やすく現時点でエントリーできる企業を探すことができる。
会社別・合格スペック分析機能
部署別、合格者の具体的な情報の閲覧可能
職務インタービュー・会社取材情報
主にはベンチャー企業や中小企業の様々な職場を見ることができる。会社にとっては自分の会社をアピールでき、求職者にとっては視野広く魅力的な会社が探せるというメリットがある。
「Saramin」
「Worknet」
「Jobplanet」
「Jasoseol . com」
まとめ
韓国人は就職準備が大学入学時から始まり、徴兵制度がある男子学生だけでなく女子学生も休学制度を活用して資格の取得や経験の蓄積に時間と労力を投資している。日本の教育機関や人材企業は、彼らの背景を理解したうえで接する事が出来ると、より彼らが求めている深いニーズに気付く事が出来るのではないだろうか。